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死刑囚のパラドックス

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  • このトピックには0件の返信、1人の参加者があり、最後にみんあにより2年、 1ヶ月前に更新されました。
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    • #39588 返信
      みんあ
      参加者

      死刑宣告のパラドックスっていう問題を思い出したから、書き込んでしまおう

       ある死刑囚が当局高官にこう宣言されました。
      「おまえの死刑は来週月曜から金曜のどれかの日に執行される。ただしどの日になるか予測ができない日に執行される」
       これを聞いた囚人は喜びました。
       「しめた。これで死刑執行は不可能だ。まず最終日である金曜日に執行されることはあり得ない。なぜなら木曜になれば金曜と予測できてしまうので、高官の言葉は成就されない。したがって金曜は除外される。すると同様な理由で、水曜になれば木曜しか残っていないから、木曜も除外される。以下同様の理由で、全ての日が除外されてしまう」
       火曜の朝、高官が来て言いました。
       「死刑執行は今日だ」
       予想だにしていなかった宣言を聞いた囚人は愕然としました。
       そして、無事死刑は執行されました。

      これは、「月曜から金曜のどこかで死刑が執行される」という前提①と、「予測できない日に行われる」という前提②が、うまく使われてる。
      囚人の考察も正しいっちゃ正しい。すべての日において、この日に確実に行われるという予測を立てることができるため、「予測できない日に行われる」という前提のために、死刑が行われないことになる。
      しかし、その場合「月曜から金曜のどこかで死刑が執行される」という前提を無視することになる。この5日のどこかで、死刑が行われることは確実なのだから。
      そして、この話の面白いところは、死刑囚が、刑が執行される日を“予測していなかった”という点。自分の考えによって、刑が執行されることはないと安心していた死刑囚は、“刑が火曜日に行われると”予想できなかったことになる。
      よって、前提①、前提②がスムーズに働き、無事に刑が執行され、めでたしめでたし、というわけだ。

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