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News: 抗うつ薬フルボキサミンCOVID-19死亡リスクを低下

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      wasinton
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      安価で広く使われている抗うつ薬が、軽症COVID-19患者の重症化を防ぐのに有効であることが明らかになった。

      酸素吸入している入院患者の様子を見ている医師。
      Morsa Images/DigitalVision/Getty
      臨床試験の結果から、精神疾患の治療に広く使われているフルボキサミンが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡リスクと集中治療の必要性の両者を低下させることが明らかになった。この結果は、2021年10月27日にThe Lancet Global Health に掲載された1。

      フルボキサミンは安価な薬で、うつ病や強迫性障害などの精神疾患の患者に処方されている。フルボキサミンには免疫応答を抑制して組織の損傷を和らげる効果があることも知られており、研究者たちは、その特性が今回の臨床試験の成功につながったと考えている。COVID-19の初期にフルボキサミンを指示通りに服用した研究参加者では、COVID-19に関連した死亡リスクが約90%低下し、COVID-19に関連した集中治療の必要性が約65%低下した。

      エモリー大学医学系大学院(米国ジョージア州アトランタ)でドラッグ・リパーパシング(既存の治療薬の新たな適応症を探索すること)の研究をしているVikas Sukhatmeは、Nature への電子メールで「ドラッグ・リパーパシングの大勝利!」と書いている。「ワクチン接種を受けていない、あるいはモノクローナル抗体治療を受けられない重症化リスクの高い患者には、フルボキサミンによる治療を採用すべきです」とSukhatmeは述べている。

      今回の論文の共著者であるワシントン大学医学系大学院(米国ミズーリ州セントルイス)の精神科医Angela Reiersenは、稀な遺伝性疾患をフルボキサミンで治療することに以前から関心を抱いていた。COVID-19のパンデミック(世界的大流行)が発生する前、フルボキサミンの文献をチェックしていたReiersenは、敗血症モデルマウスの炎症がフルボキサミンによって抑制されたという2019年の研究2を見つけた。COVID-19が流行したとき、「すぐにそのマウスの論文のことを思い出しました」と彼女は言う。

      Reiersenらは、COVID-19の治療薬としてリパーパシングできる承認薬を特定することを目的としたTOGETHER試験の実施者に協力を求めた。この試験の対象は、重症化リスクの高いブラジルのCOVID-19患者1497人であり、約半数にフルボキサミンが、残りの患者にはプラセボが投与された。

      試験の結果、フルボキサミンは、軽症のCOVID-19の重症化を防ぐことができるという強いエビデンスが得られた数少ない治療薬の1つとなった。現在、米国立衛生研究所(NIH)が推奨する初期段階の治療薬はモノクローナル抗体のみだが、抗体療法は薬価が高い上に、外来での投与が難しい。

      専門家たちは、今回の結果に沸き立っているが、注意しなければならない点があることも指摘している。ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(米国マサチューセッツ州ボストン)の感染症専門医Paul Saxは、「この治療法がブラジル以外の国で、どこまで有効なのかはまだ分かりません」と話す。

      また、バージニア大学(米国シャーロッツビル)の感染症専門医Taison Bellは、フルボキサミンの有効性を評価する際の重症COVID-19の定義の仕方について疑問を感じると話す。重症は、一般的には入院を基準とするが、研究チームは今回、重症を「6時間以上の救急医療を必要とした患者」と定義した。Reiersenによれば、6時間という基準は、ブラジルのCOVID-19の管理の仕方を反映したものだという。ブラジルでは、一般病院ではなく、入院と外来診療の両方が可能なCOVID-19専門の救急医療センターで治療が行われているからだ。

      どの国でも使えるCOVID-19治療薬
      論文の共著者であるマックマスター大学(カナダ・オンタリオ州ハミルトン)の衛生学者Edward Millsは、フルボキサミンは安価な薬なので、どのような国でも使えると話す。今回の試験参加者は、フルボキサミン100mgを1日2回、10日間服薬した。価格は国によって異なるが、10日分の薬剤の原価は、設備が十分に整っていれば4ドル(約450円)程度である。特許も切れているのでどこの製薬企業でも製造・販売が可能だ。「アフリカなどの貧困国で長く仕事をしてきましたが、4ドルならば使いやすいですね」とMillsは言う。

      フルボキサミンに、メルク社が承認申請中の抗ウイルス薬モルヌピラビルのようなウイルスの増殖を阻害する薬を併用すれば、さらに効果があるかもしれないとMillsは話す。「抗ウイルス薬と抗炎症薬を併用することで、どちらか単剤の場合よりも治療効果がはるかに高くなるかどうかを調べるのも興味深いと思います」。

      参照: https://univ-journal.jp/column/2022140011/

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