私はホラー映画が好きだった。見たあと胸糞の悪くなるような物語が好きだった。
でも死にたいと本格的に思い始めてから映画や小説の嗜好が変わった。
今まではつまらないと思っていた人を感動させる名作と呼ばれるような映画やハッピーエンドになる物語を好んでみるようになった。
そして気がついたこの世の中には生きることに悩んでる人を励ますメッセージが込められたコンテンツがたくさんあることを。
今までは歌を聞くときはメロディーにばかり注目し歌詞はほとんど頭に入ってこなかったが生きることに悩み始めてからはいくつかの歌の歌詞が心の奥底で理解できるようになった。
一見恋の歌のように聞こえるアイドルの歌が人生についてのメッセージに聞こえてきたこともある。
とにかく今まで食わず嫌いをしていた感動系のコンテンツを見ては簡単に泣くようになってしまった。
もっと早く見ていれば良かった。こんな風に手遅れになる前に、こころを救う言葉のシャワーをたくさん浴びるべきだった。
現実がホラーだし胸糞悪いから。ホラー映画を楽しめるようになるまでは時間が必要だろう。もちろんホラー映画にも様々なメッセージが込められているだろうが今はまったく見れない。底抜けに明るい青空のような映画しか見れない。