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痩せていく原因は内臓疾患ではなかった
まず久乃さんはメンタル系のカウンセラーの資格を持つ友人に相談します。
「彼女は『医師ではないのでハッキリしたことは言えないけれど…』と付け加えながら、食欲が減り痩せてきていることを、まずは気にかけて病院を進めてみたほうがいいと助言をくれました。私自身、いきなりメンタルクリニックに連れて行くにもどう声をかけていいのかわかりませんでした。その答えとして『まずは内科でいい』と言われたんです。すぐにストレスだからうつ病かもしれないと疑ってしまうけれど、もしかしたら内臓など、本当に悪いところがあるのかもしれないからと。内科なら本人にも言いやすいと思いました」
まだ新型コロナが猛威を振るっている頃ということもあり、久乃さんは内視鏡検査ができる小さな病院に陽太さんを連れていきます。そして、結果は異常なしでした。
「友人の助言の通り、心配しているということをちゃんと伝えたことで、病院に行ってくれました。
でも、内臓の病気などではなかったのはもちろん嬉しかったけど、これでやっぱりうつ病なのかもしれないという思いが強くなりました」
久乃さんは日常会話で一度メンタルクリニックの話題を振ったものの、陽太さん本人は無関心でした。そこで再度友人からの助言により、久乃さんは陽太さんを心配しているという態度を崩さずに、仕事の話を聞くようにしたと言います。
「リモートになったことで彼の電話の多さに驚きました。自分の仕事が一切はかどらないほどの電話を受けていて、その中にはずっと『すいません』と謝っているものや、相手が一方的に話しているだけなのか『うん、うん』というだけのものがありました。
私が仕事のことについて聞いたら、意外と彼は答えてくれました。その中でどんなに大きな仕事を抱えているのかを知ったんです。その話の途中に、彼は話しながら急に泣き出しました。『辛い』と言いながら。もっと早く聞いてあげるべきでした」
マイナスの出来事が、結果プラスに作用した
仕事を外されたことで責任感という重圧を手放せるようにその後よく仕事の話をしてくれるようにはなったそうですが、辛いという日がありつつも「自分が抜けたら…」と言いながら、陽太さんは一切休まず仕事を続けます。
「一度私の前で泣けたことで私には話しやすくなったのか、そこから仕事のことをよく話してくれるようになりました。話の中では辞めたいと言ったり、『でも自分が抜けたら会社が回らなくなる』とか、『みんながまとまらなくなる』とか責任感というものに引っ張られている感じがしていました。
そんな中で、彼が抱えていた仕事が1つ外されたんです。あまり眠れなくなっていたことで、仕事の効率も下がっていたんだと思います。それが彼の責任感を断ち切ってくれたのか、『仕事から離れたい』と言いました。私はそこで診断書をもらいに行こうと病院に行くことを勧めました。もう自分だけでは彼を助けられないと思ったんです」
友人を介して評判の良い先生を紹介してもらい、陽太さんは受診。「うつ症状」の診断書が発行されて、仕事を辞めることになりました。
「無事診断書を受け取ることができ、引継ぎなどの期間を経て彼は退職しました。職場には以前勤めていた人にうつ症状が出て、引継ぎも何もせずに会社に急に来なくなったことがありまして、会社はそれと同じ状況を避けるためなのか、意外とすんなり辞められたんです。
彼は引き止められると思っていたようで、辞めることが決まったときも泣いていました。あんなに辛い思いをしていたのに、まだ辞めたくない気持ちが彼の中で残っていたみたいです」
そして、2か月ほどの休養を挟んで陽太さんは知り合いの会社と業務委託契約を結び、マイペースに仕事をスタートさせているとのこと。2人の関係も彼氏彼女から夫婦になったと言います。
「もうガッツリ支えてあげようという気持ちです。私もフリーで不安定ではあるんですが、今は大手でも潰れる時代。不安になるなら1人より2人のほうがいいかなって。彼はバツイチで再婚を考えてなさそうだったので、私ももういいかなって思いがあったのですが、今は夫婦になれてとても幸せです」
参照: https://suits-woman.jp/kenjitsunews/269626/2/
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